いわき市小名浜に誕生した「木の復興住宅」は、震災後の復興に向けた新しいスタイルの住宅。設計はまちづくり工房の檜山氏、施工はミヤガワ建築工房にそれぞれ委託。そこに建主さんも加わり、理想的な暮らしを模索する、木の復興住宅プロジェクトがスタートしました。


地震、津波、原発事故。立て続けに発生した災害で被害を受けた方が、新生活を送るお住まいになる家を建てるとき、私たち住宅に関わる者が自信を持って提案できる家を考えました。それが今回のプロジェクト「木の復興住宅」です。家と家族、安全と暮らしやすさ、性能とコストなどを見つめなおし、数値だけではなく体と心で感じる安らぎを追求しました。

写真からも木をふんだんに使っていることがわかると思いますが、集成材はできるだけ使わない無垢の家です。今回は次世代への継承という意味も込め大工さんがすべての木を手刻みで仕上げ、丈夫な家を作りました。地元の木を使い、地元の人がつくり、地域の循環を生む仕組みで、地元も元気に、みんなを元気にする家。これから、このまちでみんなで力をあわせて生きていく。家づくりからそんな発信ができたらと思っています。

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和室の引き込み戸も杉で造作。赤身と白身を活かしたシンプルながら意匠性が高い仕上がり。枠材はすべてタモの無垢材です。

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杉の丸太が大黒柱。銘木ではなく地杉なので安く手に入りますが存在感たっぷり。

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天井の杉は薄い白で塗装しています。この手間で杉がぐんとモダンになり洋室とも相性がよくなります。

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和室の襖の色と畳のフチの色。予算をかけなくてもちょっとした色あわせで室内の雰囲気が格段に上がります。

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ロフト付の主寝室。床材はすべてナラの無垢フローリングです。

7キッチンなど水周りは被災地支援廉価パックです。十分に機能もデザインも満たしています。アイランドキッチンにしたので換気フードはデザイン性を重視。

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洗面所は湿気の吸放出性の高い杉を壁に使用。洗面台も被災地支援パックです。

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トイレのドア横には明り取りの色ガラス。大工さんが探しました(写真左)。玄関は御影石。廊下は下部に採光通風用の窓を設けています(写真右)。

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外壁は杉板を黒く塗装して貼っています(準防火地域に当たる部分はサイディング貼り)。日が落ちてこの家に明かりが灯ると、夕景の町並みが少し懐かしいような温かさに包まれます。


  • 建築データ
    所在地:福島県いわき市
    延床面積:100.25㎡(30坪) ※学習塾スペース5坪含む
    敷地面積:407.69 ㎡(123坪)
    竣工:平成24年7月
    設計:檜山延雄+まちづくり工房
    施工:ミヤガワ工房
    構造形式:木造軸組構造
    主な外部仕上:屋根)瓦葺き 壁)杉板
    主な内部仕上:天井)杉野地板現し 壁)漆喰、クロス 床)ナラ無垢フローリング

この住まいを手掛けました

ミヤガワ建築工房

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