杉、檜、そして欅。日本の木材が彩りを与える木の家が生まれました。最近はあまり見なくなった伝統的な日本家屋ですが、純和風住宅にこだわって家づくりを続けているのが粒来工務所。この道50年の粒来棟梁が、木を見極めながら適材適所に用い、丈夫で長持ちする家をプロデュースしています。


粒来棟梁に家づくりをお願いしたのは、お仕事を定年退職されたご夫婦。リタイアした自分たちが老後を安心して暮らせる居宅であり、100歳を超えるご長寿でいらっしゃるご両親との二世帯住宅でもあるため、高齢のご両親も安心して暮らせる「和の家」を作りたいと、粒来棟梁に声がかかりました。

竹のフローリングが「和」の雰囲気を与える居間は、家族が集まる団欒の場ということもあり広々と12帖。天井にあらわしになった杉や檜の梁が空間に落ち着きを与えます。そして、神棚には棟梁が20年以上寝かせたという欅の一枚板。ガラス張りの欄間からは玄関の格天井が見え、匠の技術が視界に入ります。

高齢のご両親が暮らすお部屋。フローリングにはカバ、ふすまには米ヒバなど白系の木材が多く使われ、木材の柔らかさが際立つ設計。ふすまや収納の扉の絵柄は最低限にとどめる一方、テレビを置く棚の板には欅の1枚板を使うなどメリハリも。「やっぱり木が大好きなんだ」と語る粒来棟梁。随所に「選木眼」が光ります。

檜がふんだんに使われているということもあり、家に入ると木材の香りが漂ってきます。木材は吸湿性にすぐれているので、梅雨の時期も家が呼吸しながら快適な空間を作ってくれています。「木は生き物。だから好きなんだ」と棟梁。まさに、木の息づかいが聞こえてくるような和の家が誕生しました。

19杉の格天井など和の趣に高齢者向けのバリアフリー設計。正面の小窓は台所とつながっていて客人など確認できます。

2車椅子で移動しても余裕の広さのリビングダイニング。仏壇や収納も造り付け。

15フローリングは竹。消臭・抗菌効果が高く、硬度があるので車椅子でも傷が付きづらい。

14水まわりは一直線動線で。キッチン→洗面脱衣→お風呂

5トイレの窓にも障子と杉の腰板で和の雰囲気を取り入れつつ…

16「明るい気分になって欲しいから」とさりげなくディズニーの壁紙。大人仕様のミッキーです。

4主寝室として使用する8畳+広縁の和室。向かい側に大容量のクローゼットも完備。

6
高齢の両親用の2間続きの和寝室。ベットで寝起きが楽にできるようフローリング。

7棟梁がずっととっておいたけやきの一枚板をテレビ台のアクセントに。

102階の2間続きの和室は来客用。子供や孫が帰省した時などに使います。

9すべての窓に自動式のシャッターを取り付け、防犯面にも配慮。

11すべての部屋に日光を取り入れたいというお施主さまの希望で中庭を囲むコの字型の形状に。これから植栽を配置します。


建築データ
所在地:福島県いわき市
家族構成:夫婦二人、両親
延床面積:170.99㎡(51.62坪)1階:125.45㎡/2階:45.54㎡
敷地面積:231.0㎡(70坪)
竣工:平成27年7月
設計: (有)オーユー設計企画
施工: 粒来工務所
構造形式:木造軸組構造
主な外部仕上:屋根)平型陶器瓦葺  外壁)ALC板薄型パネル
主な内部仕上:天井)化粧杉表し杉板乱貼り 壁)聚楽壁  床)竹フローリング他