常磐上湯長谷にある今年開園したばかりの小規模保育事業「たねまき保育園」。
たまねぎじゃないですよ、た・ね・ま・き。
木をふんだんに使った園舎は「木育を通して、種から木のように 育てていきたい」という山野辺代表の思いが込められています。
もともとは「キャンディきっず」という一時預かりの託児所を運営されていて(現在は湯本温泉の古滝屋内に移転)、300人以上のお子さんの登録がありましたが、保育所としても預けたいというご父兄の声に応えて山野辺さん一念発起しました。待機児童問題は都会だけの話ではなく、いわきでも深刻だそうです。
保育所として建物を機能させていくには様々な決まりがあり、予算が厳しいなかでもどうしても木を使った園舎にしたいと悩んでいたところ、イベントで見かけた「子供イス」が縁で家ナビに相談いただきました。「木のことだから材木屋に行くしかないと思って正木屋さんに相談しました。予算も厳しく期間もタイトな中で、紹介された丸徹住建さんは、役所へのヒアリングから何から何まですごくよくやってくださいました。正直、木の園舎は難しいかもと思っていましたが、出来ちゃいました(笑)。」
震災後、子供たちが外で遊べないことに心を痛めた山野辺さんは、木育インストラクターの資格も取得し、テレビのない園舎では木の玩具を中心にした保育を行っています。
「子供たちは特に桧のたまごプールが大好きなんですよ。お迎えに来たお母さんが『家に帰ると子供から木の匂いがする』なんておっしゃってます。」
材木屋としては嬉しい限りの木育保育。子供の頃から木の匂いや肌触りに触れて、五感で好きになってくれると嬉しいですね。
11月には会津のもくれんさんと連携した第2回目の木育のイベントを古滝屋さんで行うそうなので、ぜひチェックしてみて下さい。

床面積は大きくありませんが、吹き抜けを設け、木をたっぷりと使った空間です。




床の杉材を外していくと…

子供たちみーんな大好きな桧のたまごプールが出現!たまごが1,000個もあるそうですよ。

足ざわりも気持ちがいいね。

「乳幼児の頃から当たり前に自然に触れて育って欲しい。」もっと子どもたちを受け入れられるようにしたいと山野辺さんの夢は尽きません。

床材は地元の杉「あつ密すぎ」。傷は付きやすいけど、素足の子供たちには柔らかさのある最高の感触。湿気の多いこの時期も足裏はベタベタしません。

壁も地元産の杉羽目板です。





エントランスデッキも木製で、園児の登園を迎えます。
