※記事最後に施工中写真も入っていますのでぜひご覧ください。
黒々とした大径の梁が圧巻の、築100年の古民家再生です。
東日本大震災と台風という大きな災害に遭い、建て替えも検討されていましたが「ご先祖様が裏山から木を切り出してつくった家を大事に残したい。」と住み継がれることを決意しました。
建主様と丸徹住建とはそもそも面識は全くありませんでしたが、「信頼できる人に相談したら、紹介されたのが丸徹住建の秋山社長でした。大手リフォーム業者とも進めていましたが、お話するうちに実直な印象の秋山さんにお任せすることにしました。以前訪れた山荘に薪ストーブとステンドグラスがあって、とても素敵で気に入ったのでそのイメージでお願いしました。」と奥様。
大きな古民家の改修は大変じゃないですか?と秋山社長にお聞きすると「仕事としてやることですので大変なことはありません。屋根裏の100年分のホコリはさすがに真っ黒になりましたけど。立派な梁と骨組みをどう活かすか、そこに奥さんの趣味をどう入れ込むかは慎重に検討しました。再利用できる材は再活用し、暮らしやすい大きさに減築しました。」と秋山社長。
「ここ数年体調の優れない時もありましたが、改修して明るく素敵になって、気分も心機一転しました。お客様もみんな家のビフォアアフターにびっくりするんですよ。」と終始ニコニコとお話してくださった建主様ご夫婦でした。
古民家の梁を活かす
引き戸の上は空間になっていてLDKまでヌケ感のある和モダンな玄関。
右側の玄関を入ると黒い梁と白い壁と輸入家具が重厚感を醸し出すLDK。家具類はご主人から奥様への労いのプレゼントだったそう。
空間の仕切りとして御簾を下げるとまた雰囲気が変わります。
リビングダイニング部分は震災後2回めの改修。「無垢の木が大好きなので床も建具もたくさん使ってくれるようお願いしました」と建主様。
先代が裏山から切り出した松の梁に見守られながら暮らす。
新しく取り付けたステンドグラスもお気に入りです。猫ちゃんがいるのわかりますか?
きれいに収まった杉の建具類は常磐の織内木工所作。塗り壁は漆喰。天井を上げて梁桁を見せます。
奥の襖は改修前から気に入って使っていたもの。床材はすべて無節の桧です。
生後6ヶ月のミヌエットのエンちゃん。重厚な家具にも決して引けを取らない貫禄。
時代を織り交ぜながら
風通しガラリと鍵付きのリビングの古い建具。
片方の扉を開けるとキッチンパントリー。
もう片方を開けると廊下。無垢材がふんだんに使われています。
小物が素敵に飾れるようにニッチスペースを何箇所もつくりました。
廊下から和室への入り口に遊び心(と言えないほど立派)の軒をつけました。
トイレにも無垢材。壁には解体で出た古材を磨き直して再利用。手洗い天板は栃の一枚板です。
昔の欄間は細工が細かく影まで綺麗ですね。
左から秋山社長、建主様ご夫妻。建築中の思い出話とともに和やかな時間が流れます。
外観はまだ引っ越し途中で撮れませんでしたので家の裏側。見ての通りきっちり施工されています。