小川ののどかな田園に佇む、杉張りの外観が印象的な今回のお住まい。建主様にお住まいのこだわりや1年間住んでみた感想を伺ってきました。
ある程度の年齢になってきて、将来に向けて様々な要素が見えてきた中で、地元の小川でお住まいを建てようと考え始めた建主様。家ナビがご縁で、小森工務店の三代目、小森測さんと出会い、その人柄に惹かれて小森さんとの土地選びの日々が始まったのだとか。小川の端から端まで10件ほどの土地を一緒に巡り歩き、せっかく小川に住むなら!と自然豊かなこの土地に住むことを決めました。
最大のこだわりポイントとして、北側の田んぼ、南側に流れる川の雰囲気を楽しむために建物を「く」の字に曲げ、双方の景色をうまく取り込むことができるように構造を工夫しました。建主様ご夫妻が購入した古い建具などを取り入れ、各所に個性あふれる質感を持つ素材をあしらっているところも見どころの1つです。外の景観とお住まいとのが一つの世界観を紡ぎ出し、自然とそこに人々の賑わいが生まれていくような…そんな建主様の思いがそのままカタチになっていますので、是非最後までご覧ください。【性能向上計画認定住宅】
1.自然を借景に「く」の字型ハウス
北側より建物を望む。自然に寄り添うように、悠々とした姿で田園に佇んでいます。外壁の赤身の杉板は環境に優しい保護材のウッドロングエコ塗装をしました。時間の経過ともに色味が少しずつ変化していく塗料ですので、経年変化も楽しめます。
建物正面。平屋をベースに高さを抑え、杉板を張り周囲の自然に溶け込ませた外観。先日は親戚が集まって庭で焼き芋をされたとか。隣に小川が流れる広い庭をこれからどう活用していくか話題は尽きません。
二階部分をオーバーハングさせることで幅・長さともに広々としたウッドデッキが完成。軒天は表情豊かな木毛セメント板。
玄関框には丸みを帯びた無垢材を用いてアットホームな雰囲気の玄関に。上のスペースには上着をかけるのに便利なハンガーラックを設置。ドアは中空ポリカの隙間に竹ひごを通して、反対側が少しだけ透けるくらいの目隠しが完成。
2.両サイドの自然を愛でるLDK
リビング全景。セオリー通りに南向きに建物を配置するとの窓からは隣家の建物しか見えなくなってしまうので、角度をつけ「く」の字型に。結果キッチン側からは左右両方の景色を楽しむことができるようになりました。正面は階段。有孔ベニヤになっていて、登山用品やお子様の絵が飾られていました。
目線の高さに合わせたピクチャーウィンドウからは毎日見ても飽きないという田園ビューを見渡せます。
光を効果的に取り入れるために、掃き出し窓の上に高窓を配置しました。
3.技ありリビング収納
テレビボードの裏や階段下には使い勝手抜群のリビング造作収納。様々な大きさのものを収納可能です。
そのリビング収納の一角には旦那様待望のコーヒーを入れるためだけのスペースが。普段はお子様の手が届かないように隠せるようになっています。美味しいアイスコーヒーごちそうさまでした!
3.キッチンまわり
1年経ってもとても綺麗に収納されているキッチン。キッチンカウンターは奥様のご希望で大谷石で仕上げました。表情のあるゴツゴツとした質感が昔から好きで取り入れてみたかったのだとか。
キッチン裏にはパントリー。ラタンなどの自然素材の材料で編まれたカゴが世界観にとてもよく合っています。
4.水回り家事動線
キッチン脇の廊下を進むと、ファミリークローゼット&水回りスペースがあります。お手洗いのドアには建主様支給の型板ガラス。ナンテンの柄でオーダーして製作してもらったとのことで、細かなところへのこだわりが素敵です。
一番奥にはランドリー+洗面脱衣スペース。勝手口があるので、川遊びをしてきた帰りはこちらからお風呂場に直行できちゃいます。
5.プライベート空間
リビング階段横には小さな書斎スペースもあります。使い込まれたものの雰囲気がお好きだという旦那様のこだわりで、寝室への入り口には古い引き戸。古道具屋さんで一目惚れし、この建具に合わせて枠を作ったそう。
古建具の奥には小上がりのある主寝室。小上がりの下のスペースは大きめの寝具もしまえる収納に。しかも階段の下のスペースまで収納として有効活用しています。
階段の途中に「かみだな」発見。専用棚も造作。2階の個室は現在は一部屋ですが将来分割して子供部屋2室として使う予定です。
「年を重ねるにつれて何を買うかだけじゃなくて誰から買うかということが大事になってきました。いわきの工務店さん、小森さんにお願いして本当によかった。」という建主様の言葉が印象的でした。
「毎回楽しく打ち合わせさせてもらって、一緒に考えながら作り上げたという感覚がとてもあります。」と小森さん(左)、旦那様(右)ととても良い関係性が築けていることが感じられる時間でした。