駅からほど近いながら、身近に自然を感じられるこの土地を気に入り購入した建主様。
購入当時は既存の建物をリフォームして住むことを考えていましたが、震災の影響で建物の傾きが大きくなっていたこともあり建て替えることにしました。
「要望をすべて詰め込んでもらったファーストプランは予算をかなりオーバーしてしまいましたが、そこで改めて自分たちが何が必要か優先順位を精査して落とし込むことが出来ました。」と建主様。
最終的に残った要望は、奥様からは本がたくさん置ける書斎・着物の着替え用の部屋、料理が趣味のご主人からは、ステンレスキッチン&土間・ガスのコンロ&オーブンだったそうです。
「最初はかっこよさを求めていたわけではなかったんですが、結果かっこよくなっていましまいした(笑)。住んでみては、家の中どこでも居心地がいいので気に入っています。収納もたくさん設けてもらって、多いかなと思っていたんですがすぐにいっぱいになっちゃったので助かりました。」
「御幸山に隣接しているので桜がほんとにきれいなんですよ。」
14歳の愛犬とともに暮らすご夫婦は、見晴らしと居心地のいいこの家でゆったりとコーヒーを飲みながら、春に咲き誇る御幸山の桜を心待ちにしています。
1.屋根が印象的な外観
「外観は、2階建てであることを感じさせない、平屋のようなプロポーションがテーマです。勾配違いの片流れの大屋根は存在感はありつつ、圧迫感の無いスマートな印象になったと思います。エッジのきいたシルエットですが、白を基調とした外装によって柔らかさをだしています。」とアトリエマルム。
土間キッチンからテラスに続く同材質のタイルと壁材で、外と中の曖昧な一体感を演出。
2.大きな土間のキッチン+ダイニング
2面の大きな開口に面したタイル敷きの土間スペースはキッチンダイニングから玄関まで続いています。外と中の出入りも靴のまま自由。アウトドアが趣味で庭でもバーベキューをしたり寛ぎたいという建主様念願のスペースです。
靴を脱がないのでお客様も気軽にお邪魔できます。
大きな窓と大きな軒で日射と採光を調整。少し小高い場所なのでオープンにしても外からの視線はあまり気になりません。
本格的にお料理をするご主人はガスコンロとガスオーブンがマスト。上部吊戸棚もステンレスでプロ仕様。
キッチンのコンロ上の庇は防火上必要なものですが、スタイリッシュに仕上げています。リビングは一段上がっているので椅子代わりにもなります。
3.小上がりのリビング
屋根の勾配を利用した吹き抜けが開放感のあるリビング。右手奥の三角の入口はリビング収納。
上の写真の逆サイドから。正面は玄関。
玄関と玄関収納。アウトドアグッズなども収納しています。コロニアル屋根のスレート材を壁面として使用。大胆かつワイルドな風合いがいいですね。
ブルーを基調にした内装、コロニアルスレートのラスティックさ、障子の明かり、無垢の床、合板などテイストがうまく調和するようデザインされています。
4.和室と水周り
1階和室は主寝室として使っています。愛犬のダックスフンドはベッドに飛び上がれないので布団にしたそうです。こちらも色使い、素材使いが洗練されています。
リビングの隣に洗面所など水回りを配置。曲線のついた壁でさり気なく仕切ります。
トイレ、洗面、脱衣、浴室と水回りをひとまとめに。
5.2階は奥様の空間
こちらは奥様の書斎兼仕事場。読書が趣味とあってたくさんの蔵書が並びます。
乱雑になりがちな書棚ですが、縦横を揃えているのですっきりしています。
書斎の障子戸を開けると1階のリビングと繋がります。障子1枚で籠もったり繋がったり。
書斎の奥には着物の着付けができる鏡付きの畳の小部屋があります。その奥は箪笥部屋。