定年退職後に住まわれるご夫婦の住宅。自然素材の持つ圧倒的な素材力の前に小細工は無用でした。構造材は杉、床板、壁、建具、その他の材料もすべて無垢の材料とし、合板類はいっさい使用していません。内外装は左官工事 (土壁・漆喰)も伝統工法を極力活用しました。まさに自然の恵の家。
自然に根付いた暮らし。それは家づくりの「工法」、「材料選び」からすでにスタートしています。壁に使われた杉材。床には檜材。いずれも無塗装のものを使い、まるで木が呼吸するのを感じられるような、暖かみのある家になりました。
内外装も土壁や漆喰という伝統素材。感覚を欺かなない質実さ、そして素朴さ。さらに、温湿度の変化を緩和する「呼吸できる材料」にこだわって選んでいます。屋根の半分の雨水を地下タンクに取り込み、散水、トイレの排水に使用でき、 雨が降るとちょっぴり嬉しくなる家になりました。
家の大きさも「2人暮らし」に過不足のないコンパクトな大きさであり、環境に付加を与えません。いわきの豊かな自然を満喫できる、見た目以上に贅沢な家に仕上がりました。小細工のない、ありのままの自然の家。そこには、まるでご夫婦の生き方そのものを体現したような、シンプルで豊かな空間が広がっていました。



土壁と漆喰、むき出しの梁、杉と桧の内装。いわきの気候のもとで、自然なものに囲まれながらエコに配慮したな暮らしがしたい。そんなご夫婦のご希望通りの家で、穏やかな時間が過ぎていきます。


奥様のご趣味はパッチワーク。ぬくもりのある素晴らしい作品と自然素材が抜群の相性です。ストーブはペレットも薪も燃やせる兼用タイプです。

カツラの一枚板のテーブル。自然素材をふんだんに・・・というより自然素材しか使われていない内装。


奥様の優しい色合いのパッチーワークは木の家と相まってほっと安らぎを与えてくれます。

散歩しながらの薪集めが日課となりました。ビルトインガレージは納屋としても機能して便利。