防波堤を挟み、目の前には広大な太平洋が広がる。そんな潮風の香り漂う立地に数寄屋の佇まいの家が完成しました。
家ナビ2回目の登場となる鈴木建築、1回目は若いご家族向けのローコスト住宅でしたが、本来は純和風や数寄屋住宅を得意としています。今回はその匠の技を思う存分発揮しています。
構造材、天井、床、壁、柱、梁、建具材はすべて国産の杉と桧を使用。意匠も落ち着いた数寄屋の佇まいで全室本格的な和風住宅となっています。材料はすべて手刻みで、手間を惜しまず細部までこだわりぬいて仕上げた純和風の家が総工費70万円台/坪というのも驚きです!
建主様は子育て世代のご家族とのことで、本物の木と日本文化に触れてすくすくと育っていってくれること間違いなし。日本の伝統と匠の技が息づく本格和風住宅をぜひじっくりとご覧ください。
1.堂々たる外観〜玄関
数寄屋風の外観。さざ波の音が聞こえてきそうなくらいに海辺が近く、瓦の重なりも波のように見えてきます。
質感豊かな溶岩石のアプローチ。軒を支える丸桁と丸柱の意匠も手が込んでいます。
玄関を入ると正面には見えるのは、格式を感じさせる違い棚。毎朝毎晩どんな時も、どっしりとした佇まいで出迎えてくれます。
竹、京壁、杉板、ケヤキの椅子、溶岩石の三和土。どこを撮っても絵になりますね。
玄関入って左側奥に個室、手前には靴収納。広々とした玄関の目に見える素材の全てがいきいきと輝いて見えてきます。
靴収納が別にあることで、格式のある玄関が常に整えられます。
2.自然素材の和のLDK
奥に進むと和室を囲むようにぐるりとLDKスペース。ダイニングとリビングの一枚板のテーブルも鈴木建築で製作しており、統一感のある空間に仕上がっています。
キッチンは建主様のご要望により敢えて通路側に。作業スペースが広がって家族でお料理が楽しめそうです。
建具にも勿論こだわり、すべて無垢の杉材で製作しています。赤身と白太のコントラスト、美しいです。
LDKをリビング側から見るとこんな感じ。LDKは2箇所から出入りできるようになっています。
3.障子窓のある和室
LDKに面して2方開口の和室。
こちらの杉の絞り床柱も存在感があります。
玄関まで抜け感のある障子窓にも数寄屋の美意識が感じられます。
4.個室
杉、畳、塗り壁の主寝室。腰壁を低めに抑えることで落ち着きを感じさせてくれる空間に。
お子様用の個室。無垢の床板は素足でも気持ちいいんです。
5.水周り
最後は木に囲まれた洗面脱衣室。乾太くんが一枚板に鎮座していました。