ご主人の生家をフルリノベ―ションして、快適な居住性とヴィンテージ感あるカフェ風インテリアと両方手に入れた今回の建主様。当初は建て替えかリノベかで迷っていたそうです。「リノベのほうが総予算が現実的だったし、できれば生まれ育った家の記憶を残しておきたいという気持ちもありました。」とご主人。築約30年で住宅基準法改正(昭和56年)後の建物であったこともリノベの決め手となりました。「建物の基礎や構造がしっかりしていたので、リノベで問題ないと判断しました。ただやはり断熱材があまり施工されていない建物でしたので、そこはしっかりと補完しています。」と後田社長。床に硬質ウレタンを150mm吹付け、天井にセルロースファイバーを200mm吹き込み、サッシを樹脂サッシに入れ替えました。
「一冬越しましたが、1階はリビングのエアコンだけで快適に過ごせました。床暖房も入ってるんですが、朝少し使うぐらいでしたよ。」と奥様。
もちろん間取りも大きく変わりました。昔ながらの二間続きの和室や北側のキッチンなどの仕切りを取り払い、使い勝手のいいLDKをプランニング。そこから家事が楽にはかどるように水回りを配置。ヴィンテージ感のある内装・インテリアが映えるのもリノベならでは。リビングと廊下の間にある木枠の室内窓が効いています。
外構も以前は縦列で2台でしたが、並列に3台停められるようにしました。
今回現しにした柱には、お子さん二人の成長がひと目で分かるよう、印がつけてありました。ご主人の思い出がたくさん詰まったこの家に、家族との日々を新たに重ねてゆけるのが何より楽しみなことでしょう。
LDKを一体化し、広々空間を実現しました。広いワンルーム空間ながらさり気なくエリア分けされているので単調になりません。
Before:1枚目と同方向から。ライフスタイルの変化とともに間取りも変わってゆきます。
廊下とリビングの間の黒い木枠の室内窓が室内をカフェ風の雰囲気に。廊下を明るくする効果も。照明は「明るい方がいい」とのことで蛍光灯カラーをチョイス。
左側リビング空間。右側のライブラリースペースは、将来ここで学習等も出来るように机も造り付け。正面の半透明の建具を開けると広縁。
ライブラリースペース内側からデスク方面。リビングにこんな一角があると勉強も遊びも楽しくなりそうです。
暖房効率を上げるためにガイド付きハニカムサーモスクリーンを設置。季節で上げ下げします。
以前の広縁をそのまま残し、夏は開け放して開放的に、冬は閉じてとフレキシブルに使います。
ダイニングとライブラリースペースは床の貼り方を変え、天井を少し下げて、感覚的にエリア分けをします。構造上抜けない柱にはお子さんの成長(身長)を刻んでいます。
造り付けのキッチン前収納は段差を設けて小物も置けるように。パソコンスペースも。
リビングの室内窓からの明かりが陰影となって雰囲気抜群の廊下。
下部をオープンにするなど奥様のご要望を取り入れて設計したキッチン。サニタリーともつながっているので家事効率抜群。ミーレの60cmの大型食洗機はお鍋まで洗えて大活躍中とのこと。
室内干しもできるサニタリー。「収納棚が多くて便利」と奥様。水に強く柔らかなコルクタイルとニュアンスのあるブルーの壁もお気に入り。
収納たっぷりの寝室。ウォークインクローゼットは隣の洋室とつながっています。
隣の洋室。床はご主人が好みだったアカシア無垢フローリング。
2階北側の窓を2重サッシにしてここでも断熱効率アップ。
ウッドデッキには外付けロールスクリーンで日射し対策も抜かりなく。夏季の室内温度上昇を防ぎます。
玄関の式台は以前のものを残しています。上がって右側にはコートやバック、帽子類をしまえるクローゼットがあり便利。