青空に焼き杉の黒がひときわ美しい和モダンの平屋。いわき市遠野町の平子建築が手掛けた家ナビ掲載2軒目のお住まいです。建主様との出会いは、平子建築で以前に建てた別のお住まいの建主様からのご紹介だそうです。
今回のお住まいは、当初より建主様のご要望として、「内外ともにダークな雰囲気で和のテイストを感じさせる『和モダン』なお住まい」という希望があり、平屋をベースとしつつ、焼き杉の外壁・市松模様の畳、クリやヒノキなど和の無垢材に個性的な壁紙を取り入れ、バランスの取れた素敵なお住まいが完成しました。
お住まいの性能としては長期優良住宅の認定を受けており、東北電力の「あおぞらチャージサービス」を活用し、初期費用ゼロで太陽光パネルを導入。、将来的な持続性にも優れたお住まいとなっております。
モノトーンなお住まいが多い現代においても、白い壁がここまで少ないお住まいは珍しく、壁紙の選び方、使い方など必見です。ぜひ最後までご覧ください!
1.圧巻の焼き杉の外観
外観全景。焼き杉の有機的な黒が美しい平家のお住まいです。玄関ポーチにはヒノキの無垢材を黒く塗装して、縦の格子を設置。玄関周りの目隠しになると共に、和の上品な意匠性を発揮します。また、軒を深くすることで、雨風や紫外線からお部屋を守ることができるように設計されており、インテリアや壁紙の日焼け防止にもつながるのだとか。
外壁に採用された焼き杉には、外壁の劣化を防ぐ古くからの知恵が詰まっています。通常の杉板を外壁にした場合、雨風にさらされた部分から痩せ、腐朽菌などの影響で木材そのものが腐ってきたりすることが考えれます。焼き杉は表面をしっかりと焼いて炭化層を形成することで、この炭化層が内部の木材を雨風や菌から守るバリアの働きをし、外壁として長きに渡っての使用を可能にしています。
軒天とウッドデッキには無垢のヒノキを採用。同じ樹種でも塗装の色を変えることで、違った表情を見せてくれます。軒の高さギリギリに設定した大きな窓もデザインのポイントの一つです。
2.玄関〜リビングダイニング
中へ入ると、シューズクロークを兼ねた土間玄関。自転車やサーフボードも収納予定。外観のオールブラックな雰囲気そのままに、壁紙はダーク系のものを採用し、ピッと引き締まったムードある空間が演出されています。
玄関を抜けると、約16帖のLDK。正面の壁紙は金色をチョイス!右手に約6帖の和室、リビングの奥には洋室を2部屋とっています。和室は引き込み戸になっているので、普段は扉を開けて開放的に、来客時には客間としての利用も可能です。
リビングダイニングから和室を眺めると、素敵な和室に…あれっ、和室の上に何かのスペースが。和室の上はロフトになっており、コンパクトな平屋で不足しがちな収納スペースをしっかりと確保しています。
リビングダイニングのフローリングには、無垢の栗を使用。その他にも、勾配天井となっている箇所には、無垢の檜が使われるなど、洋風なようでいて、和を代表する木材たちが取り入れられていました。
3.トーンを揃えたキッチン
キッチンまわりは床材と扉の色味、壁紙と天板の色味を合わせ、色数を少なくすることで上品な空間に仕上げました。写真をよく見るとコンセントも黒いもので統一されています。
キッチンはクリナップ製キッチンの最高グレード「CENTRO」を採用。上位のグレードは構成している素材から他の種類と大きく異なり、キャビネットがステンレス製、レールも高品質なものになっており、感動レベルの引き心地です。
キッチン天板は自然な凸凹がどこかレトロで可愛らしいステンレス製のものをチョイス。実はこの仕様を選択できるのはクリナップでは「CENTRO」シリーズだけなのだそう。
4.モダンを追求した和室
和室に入ると、市松模様の畳。建主様が1番に求めた「落ち着きある空間」を体現したお部屋となっています。
取材日はとても日差しの強い日でしたが、深い軒に守られているおかげで、お住まいの中ではゆったりとした優雅な時間が流れていました。
5..ホテルライクな個室と水回り
漆黒の扉を開けると約4.5帖の洋室。反対側にも対称的な配置でもう一部屋設けました。和モダンとシャンデリアを絶妙に合わせています。
2つのお部屋に挟まれる形で、約2帖のウォークインクローゼットをそれぞれ配置。
こちらは、クリナップ製の洗面台「TIARIS」シリーズ。建主様曰く、ホテルのようなリラックスルームを意識したそう。一枚の人工大理石で形作られているため、耐久性に優れ、お手入れも楽チンです。
写真は恥ずかしいから…と言いながら、撮影させていただいた平子建築の平子社長。家づくりでは、「お客様のお悩みに向き合い、安心して暮らせるお住まいを提供すること」を大切にしているそうです。ご相談お待ちしております。