四方を豊かな自然に囲まれた山間の土地に、平子建築が手掛けた若夫婦のためのお住まいです。すぐ隣にあるご実家は、ご両親が平子建築で前社長の代に建てたもので、二世帯で同居していました。手狭になってきたこともあり新築のお住まいを考えられた際も、ぜひ平子建築でということでご依頼いただいたとのこと。
今回のお住まいは建主様のご希望で、外壁を黒で統一した片流れ屋根のシンプルモダンな外観にデザインされ、読書ができるようにとバルコニーを広めにとっています。大自然の中で人目をほとんど気にせず、ゆっくりとした安らぎの時間を過ごすことができるのは、都市部から離れて住む最大のメリットですよね。
「ご夫婦共働きで家での作業も多いそうなので、ダイニング・キッチンを中心にプランニングし、ダイニング脇にワークスペースを設けるなど、仕事から帰宅して家事や作業をしながらでもご家族で集える空間を意識しました。休日にはリビングでピアノを弾いたり、ベランダで本を読んだりと大自然の中、ご家族でゆったりお過ごしいただければと思います。」と平子社長。キッチンは天板を薄く、クロスも無機質感のあるものにこだわることでスッキリとしながら存在感のあるお住まいの核となるにふさわしいスペースに仕上がっています。
また、山々に囲まれており採光が厳しい時間もあるため、断熱性能もしっかりとZEH水準まで高め、性能面でも快適にお過ごしいただけるお住まいとなっています。
雄大な自然に溶け込む素敵なお住まい、花々がちょうど見頃な時期にお引き渡しとなりました。
1.自然が引き立たてるガルバの外観
お住まいへと続く道、右側には建主様のご実家が。道沿いの石垣は建主様のお父様が自力で積んだもの。大きいものは滑車を使って1日に2、3個並べるのがやっとの重作業だそうですが、お城のような仕上がりでした。
お住まいの全景。シックな黒い外観が周囲の自然の彩りと程よく引き立てながら調和しています。
お住まいを横から見るとこんな感じ。片流れの屋根を選択することで、よりスタイリッシュさに磨きのかかった外観を獲得できるとともに、シンプルな構造のため、コストの面でも恩恵を受けることができます。
玄関の奥には広めのシューズクローゼット付き。手前(お客様用)と奥(家族用)を使い分ける2WAY玄関を採用しており、急な来客時にスッキリとした玄関でお出迎えできます。
2WAY玄関の奥にはロールスクリーンを設置しました。ここに目隠しがあることでLDKに向かう廊下からも、家族用玄関への視線をブロックできます。奥の高窓から垣間見える自然の緑がとても良い雰囲気を醸しています。
2.効率的にLDK
LDKはアイランドキッチンを中心としたゆとりある配置に。天板を一部埋め込み薄く見せることでスッキリとした印象を与えてくれます。キッチンの飾り棚(凹み部分)にはお子様がトミカを飾る予定なのだとか、賑やかなキッチンになりそうです。
キッチンはペールオレンジ色の表情のあるものをチョイス。生活感がどうしても出やすいシンク周りは、腰壁を15cm高く設計し、手元が見えにくいように工夫されています。
ダイニング側からキッチン方向。奥にはパントリーと勝手口があります。
奥様のご希望でダイニングの脇には、ワークスペース兼お子様の勉強スペース。ダイニングに学習空間を持ってくることで家事をしながらでもお子様の勉強の様子を見守ることができます。
壁で間仕切ったこちらはピアノを置くスペースとして活用予定。洗面やトイレ、お風呂などの水まわり関係は奥にまとめて配置しています。
アクセントとして、リビングの壁は一面だけ杉の羽目板で施工。床だけでなく壁にも木目が字入ることで一段と暖かな雰囲気に包まれた空間に仕上がります。
外の景色のフレッシュな雰囲気に合わせてカーテンは奥様がライトグリーンのものをチョイス。大自然に囲まれて心地の良い朝を迎えられそうです。
3.ストライプな水まわり
続いて水まわり関係。洗面台は流行りのスクエアタイプの洗面にモルタル調の天板を合わせました。縦ストライプがオシャレな壁紙は奥様が選ばれたとのこと。
トイレは洗面と同じ壁紙でぐるりと。スッキリと見えるのは奥に見える隠し収納のおかげです。
4.2階からも景観を
最後に2階の個室をご紹介します。1番大きな主寝室は7.5帖、2階は1階と少し変わって、建主様ご夫婦のご希望で、濃いめのブラウン中心の構成になっています。
北側の窓はFIX窓と滑り出し窓を組み合わせ、景色を広く取りつつ、換気もできる良いとこ取り。
バルコニーは椅子を置いて読書ができるように広く設計されています。見える景色はまるで1枚の絵画のよう。
「先代から引き続き家を任せていただけて大変光栄です。」と平子建築の平子社長。実績と信頼があるからこそですね。