テラコッタオレンジのスペイン風瓦が印象的なフレンチカントリースタイルの今回のお住まい。室内は1階から2階ロフトまで全てスイス漆喰とゼオライトの塗り壁で、左官で仕上げてあります。
そして… 左官の施工をしたのはなんと奥様。下地から養生、マスキング、左官作業まで一人で行ったそうです。暑さ盛りの7月〜9月3ヶ月かかりましたが素人とは思えない仕上がりです。
なぜ一人でこの膨大な作業を行うことになったのでしょうか。
年子の男の子と女の子、そしてご夫婦の4人家族のお施主さまは、アパート暮らしも手狭になってきて、念願の一戸建て住宅を建てることにしました。建築したのは奥様のご実家の鐡庄工務店、そこはもちろん迷うことなく一択。ご実家ということである程度時間的な自由もきくので、経費削減のために奥様左官大作戦となったわけです。お施主様がセルフビルドで家づくりに参加することはよくありますが、「室内左官一式全部奥様」は今回が初めてでこれ以後もないような気がします。
こだわりも愛も苦労もたっぷり詰まった家は、「漆喰やゼオライトが有害物質や花粉を除去する作用があるようですし、自然素材の家なのでアレルギーの症状が落ち着いたような感じがします」と奥様。お水にもこだわり、軟水器「イオンソフナー」を使用。今までの水と明らかな違いが感じられて大変気に入っているそうです。
「casa carina」仕様で、高性能断熱設備も取り入れた長期優良住宅です。
外観はドイツ漆喰塗。こちらはプロの仕上げ。塀を設けず、なだらかな起伏を利用した植栽で道行く人を和ませる外構設計。
玄関エントランス。右手は家本体とテイストを統一した可愛らしい物置。
レッドパインに自然塗料リボスで塗装した床。サッシは高性能エクセルシャノン樹脂サッシを採用。
キッチン作業台は使いやすいよう収納も考えて造り付け。スペイン製のテラコッタタイル貼。
リビングから続く和室は和紙畳で「桜灰」というなんとも繊細なピンクグレー。
ダイニング横の大きな黒板が大活躍。家族の連絡事はここに。
雰囲気たっぷりの玄関。扉はガデリウスの高断熱木製ドア。
階段の蹴上げはなんとタイル張り。「自然派で小さくてかわいい家」がご希望だった奥様のこだわりポイント。
2階のフリースペースは洗濯用バーが3本並んでいて、大容量の部屋干し可能。
男女それぞれのお子さんの個性を感じる個室。こちらも両方とも黒板があります。
スイッチ類もシンプルで可愛らしい物をセレクト。
ダイニング脇に便利なニッチ。太陽光モニターが身近にあれば家族全員節電を意識づけられます。