以前は店舗建住宅だった建物を住宅専用に建て替えました。建主様は、地域活動やボランティアで江尻建築とは知り合いでしたが、「雨楽な家」のモデルルームを見学したところ、モダンで自然素材がたくさん使われている家づくりに感激し「この家が欲しい!」と、あらためて建築を依頼したそうです。奥様は洋風を、ご主人は和風を希望されていましたが打ち合わせを重ね、生活スタイルと使い勝手を考え丁度いい和モダンスタイルの家ができあがりました。
最も特徴的なのは、玄関ドアを開けるとまず目に入る玄関土間越しのカウンター付き対面キッチン。隣組や地域の役職などずっと地域に根ざし、ご友人もお多いY様ご夫婦は、気軽に立ち寄って欲しいとの思いから玄関土間の前に台所とカウンターを設けました。土間のベンチやカウンターに座ったお客様といつでも話に花を咲かすことが出来ます。
1階は昔で言うところの「二間続きの和室」の変形バージョン。メインの居間部分は桧のフローリングに6畳の畳スペースがあり、奥の和室はお客様が集まったときに大きく使えるように引き込み戸なっています。キッチンからの見通しもよく、大きなワンルームのようになっています。昔の暮らしの良いところは残しつつ、現代のライフスタイルに合わせた間取りです。
敷地に余裕があるので、家庭菜園にも力を入れています。畑仕事の合間に縁側の椅子に座って一服つくのが何よりの楽しみ、とご主人。とっても明るいご夫婦がお二人揃って縁側で談笑している様子は、まさに「人生の楽園」のようでした。 (長期優良住宅認定)
山吹色とアイボリーの外壁に木部を組み合わせ、明るい印象の和モダンの外観になりました。
駐車場から庭まで家に合わせてトータルに外構デザインされています。設計施工はご近所の「はるガーデン&エクステリア」。生け垣を低めにつくったのも、訪れやすい理由の一つかもしれません。
大きく屋根が出ている軒下はご主人のお気に入りの夕涼みの場所。
玄関土間の正面はキッチン。飛び切りの笑顔で迎えてくれます。右側の暖簾の奥はシュークローク。庭や家庭菜園の道具も片付けられます。
カウンターで食事をしたり、本や新聞を読んだり、おもてなしをしたり、居酒屋風のつくりがご希望でした。
キッチンの後ろにはパントリーになっているので食品や日用品などがたっぷり収納できて、見えることろは片付きます。
居間では畳スペースで床座で過ごします。ちょっとゴロンと横になれるのがポイントだとか。檜、杉、漆喰、土佐和紙、すべての居室が自然素材の優しさに包まれています。
奥にもう一つの和室。襖は引き込みで大きく使えます。長期優良住宅認定の性能がありますので、1階をワンルームのように大きく使っても、冬場は寒さを感じなかったそうです。
玄関土間を仕切ったところ。広く開口できるよう、通常より大きめのドアを造り付けています。全室出入り口は引き戸になっています。
居間の後ろには水回りとファミリースペース。
ギターと音楽はご主人と息子さんの共通の趣味。愛用のギターを収納しつつ眺められる趣味の部屋をつくりました。最近はお孫さんも一緒に音楽を楽しんでいるそうです。
江尻建築ならではの真壁の梁と柱の架構の美しさが楽しめる階段。木部の過半に福島県産材を使用しています。
2階は個室が3部屋。就寝時はベットがお好みの奥様(洋室)と畳と布団がお好みのご主人(和室)は、間に設けたドアで行き来できるようにしました。
2階の階段スペースの上にある室内物干しは、1階からの空気の抜けもあり便利な場所。
芝生越しに家庭菜園を眺めて至福の一時。「人生の楽園」のテーマソングが聞こえてきそうです。